「スノータイム」のデザインを手掛けたのは、エヴァン・チェンとジミング・グオの二人。彼らは、「ゆっくりとした時間を楽しむ」というコンセプトを表現するために、抽象的な雪の結晶を用いて、黄酒製造に必要な時間、水、もち米を表現した。また、地元の山と水を描き、一つの風景画を完成させた。
古月龍山は、1664年創業の中国最大の黄酒グループで、中高年層を中心に幅広い顧客層を持つ。しかし、若者向けの新商品開発が求められていた。そこで生まれたのが「スノータイム」である。
パッケージは、ガラスボトルのモデル開発、紙のエンボス加工、固体木材とコルクの組み合わせという技術を用いて製作された。ボトルの口部分には紙製のシールがあり、黄酒の開封の瞬間を模倣して、儀式感を高めている。
このデザインは、中国の黄酒文化と地元・紹興の都市文化、そして黄酒の醸造過程を組み合わせてボトルラベルのイラストを形成している。時間、湖水、もち米、雪の結晶が補助的なグラフィックを形成し、黄酒のイメージを拡大する試みとなっている。
このデザインは、伝統的なブランドと新興市場との関係を把握し、パッケージデザインを導くという課題を克服した。その結果、2021年のA'パッケージデザイン賞で銀賞を受賞した。
「スノータイム」のパッケージは、顧客が特別な紙製のボトルステッカーに触れ、シールを剥がし、コルクを開け、一杯の熟成黄酒を注ぐという一連の動作を通じて、ゆっくりとした時間を楽しむというコンセプトを体験できるようになっている。
このプロジェクトは、2020年7月に紹興で開始され、伝統と革新、そして地元の文化と黄酒の醸造過程を融合させた新たなパッケージデザインとして、若者たちに新しい黄酒の楽しみ方を提案している。
プロジェクトデザイナー: EvanChen
画像クレジット: EvanChen
プロジェクトチームのメンバー: Evan Chen
Ziming Guo
Leti Liu
Suheng Yao
yoga Zhai
Fan Zhang
Min Fang
プロジェクト名: Snow Time
プロジェクトのクライアント: EvanChen